関東と東海を分ける「伊豆半島」は、伊豆諸島などと同様、もとは火山島で、フィリピン海プレートにのって北上し、日本列島とぶつかって陸続きになった。
伊豆半島の部分は軽くて沈まないので、陸側プレートを押し続けている。一方、伊豆半島がのっているフィリピン海プレートの関東側は相模トラフから、東海側は南海トラフから沈み込んでいる。沈み込む方向は伊豆半島を境に少し異なり、関東側の相模トラフでは北北西、東海側の南海トラフでは西北西だ。
つまり、伊豆半島の根元部分あたりでは、全体としては北西方向に押す力が働き、同時にそれと直交する方向には引っ張り力、つまりプレートを引き裂く力が働いている。
実際、その引っ張り力によって、伊豆半島の付け根付近のプレートに裂け目ができ、そこが通り道となって地下深部からマグマが上昇、火山ができた。それが「富士山」だ。
抜粋:日経 サイエンス 2012年 02月号
「地震&火山 最悪のシナリオ」
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