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2012年10月8日月曜日

CD一枚分のヒトゲノム


ヒトゲノムの情報量は、およそ700MB(30億文字)。

つまり、だいたいCD一枚分。

生命の神秘の容量は、思ったよりも少ないものだ。



ソース:日経 サイエンス 2012年 01月号
「生命科学は21世紀の知的エンタメ」

2012年9月23日日曜日

ゲノム解析一時間一万円なり


Googleの創始者、セルゲイ・ブリンが「パーキンソン病」にかかる可能性が高いことは、よく知られている。ゲノム解析の結果、判明したことだ。

そのため、ブリン本人が積極的に医療、バイオ分野に関わるようになったのはもちろん、その夫人もアメリカきってのゲノム解析サービス企業「23andMe」の共同創業者となっている(Google Venturesが支援)。



しかし、ヒトゲノム(遺伝子)の解読によって、病気の原因はどれくらいわかるようになったのだろうか?

たとえば、自閉症の原因は「遺伝子の異常」だと考えられているが、原因となる遺伝子は未だに見つかっていない。

ちなみに現在、ヒト1人のゲノムを1万円、1時間で解読することも夢ではないという。





出典:WIRED (ワイアード) VOL.4 (GQ JAPAN2012年6月号増刊)
「自閉症とDNA」

2012年9月22日土曜日

無知を知ったDNA解読


世界初のヒトゲノム解読には、30億ドル(2,400億円)を超える予算と、10年もの歳月がつぎ込まれた。

しかしその結果たるや、ヒトゲノムの実に98%が「わけのわからない謎の領域」だったという事実のみである。



ゲノムというのは、DNAに刻まれた生命の情報のことであり、そこには身体の材料となる「タンパク質」の作り方が記されていると思われていた。

確かにそうだったのだが、タンパク質の作り方を記している部分は「たったの2%」。そして、残りの98%の領域からは、60年もの間、単なるDNAのコピーとしか思われていなかった「RNA」が生み出されていたのである。



ある仮説によれば、DNAは情報を保管しておくための「図書館」にすぎず、本当の主役はRNAだということになる。

DNAは情報の記憶しかできないが、RNAはその記憶に加え、タンパク質のように酵素として働くこともできる。いまはまだ分からないことの多いRNAだが、その働きの多彩さはDNAの及ぶところではない。

それゆえ、最初の生命を生み出したのはDNAではなく、RNAだったのではないかという「RNAワールド仮説」なるものも提唱されている。コピーだと思われていたRNAが実は元データで、DNAの方がバックアップだったのか?



DNAさえ解読すれば、生命の神秘が明かされるとおもっていた人類。

ところが、それは単なる入り口にすぎなかったようだ。

まだまだ未知のRNA大陸、その探検は口火を切ったばかりだ。



出典:WIRED (ワイアード) VOL.4 (GQ JAPAN2012年6月号増刊)
「生命の『コード』は謎だらけ」

2012年7月22日日曜日

遺伝子を解析し終えた人類。そして、その後…。


「リース」は生まれた時から、「免疫システム」が正しく機能しなかった。

「風邪をひいただけでも命を落とすかもしれない」と言われた両親は、「1歳の誕生日を迎えるのがやっとだろう」と覚悟していた。

頼みの綱だったのは「骨髄移植」のみだったのだが、不幸にもなかなか適合者が見つからず、その道は諦めざるを得なかった…。



あれから9年。

9歳になったリースは元気に走り回っている。

生まれつき欠陥のあった免疫システムは、今では強く健康だ。



9年前のあの日、たった30分の治療がリースを生まれ変わらせたのだ。

それは「遺伝子治療」。

変異した遺伝子に代わる「正常な遺伝子」を骨髄に注入した結果、リースの免疫システムは正常化したのだ。

Source: wired.com via Lauren on Pinterest



絶望していた両親は、跳ね上がらんばかりに驚喜した。

「まるでイングランドの強いサッカーが復活したみたいだったよ!リースが復活したんだ!」