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2012年11月9日金曜日

知識とハサミは使いよう



「30歳までに科学に大きな貢献をしなかった人は、その後も決して科学に貢献することはないだろう」

かつて、アインシュタインはこう述べた。



しかし、ノーベル賞を見てみると、「受賞者が研究業績を上げた年齢が、どの分野についても『高齢化』していることがわかった」。

つまり、アインシュタインの頃とは時代が変わったということだ。



ところで、何が変わったのか?

「若者に利がある『理論研究』から、知識の集積を必要とする『実験研究』へと重点が移ったのが一因だろう」と見る専門家がいる。



だが、それでも「革命の誕生」には、「確立された知識がむしろ妨げとなる」可能性はある。

「この先に科学革命が準備されている場合、それを成し遂げるのは再び『若手』となるのだろう」



「知識」というのは両刃の剣。

それが武器になることもあれば、それが妨げとなることもある。

「知識とハサミは使いよう」ということか。





ソース:日経 サイエンス 2012年 02月号
「若くなくても」

2012年9月23日日曜日

ハンバーグ一個、2,000万円なり


「お肉」は人工的につくれるのか?

そんなチャレンジをしているオランダの研究グループがある。「人口培養食肉」の開発だ。食肉の基とするのは「幹細胞」。それを無血清培地で培養するというもくろみ。

しかし、肉はつくれてもコストは莫大。

現在のところ、ハンバーグ一個が2,000万円だとか…。





「未来の『お肉』は食い放題?」

2012年9月21日金曜日

「シェアしたいこと」があったんだ。Tumblr


「ぼくは作家じゃない。書けないんだ。

有名ブロガーのように楽しめない。でっかい空白のテキスト・ボックスを前にして、いつも躊躇していた。

だけど、ぼくには『シェアしたいこと』があったんだ」



「Tumblr(タンブラー)」の生みの親「デイヴィッド・カープ(25歳)」



Tumblrがローンチしたのは2007年。「ブログを簡単にする」という文句で売りだされた。その時、デイヴィッド・カープは19歳。

あれから5年、そのアクセス数は今や「WikipediaやTwitterをも凌いでいる」。Tumblrを越えるのはFacebookのみ。オバマ大統領も昨年10月からTumblerを使って選挙キャンペーンを開始している。ちなみに、「フォロー」や「リツイート」などは、Twitterの2年前にTumblrが開発した機能だ。

Microsoftの上級研究員、ダナ・ボイドはこう言う。「TumblrがFacebookを補うような存在になったのは、TumblrにはFacebookのような押し付けがましい『わたしたちは友人じゃないといけない』的なものを必要としなかったからです。Facebookに不満を募らせていた人は大勢いたのです。」



「カッコいい静電気防止用のブレスレットをして、一日中コンピューターを分解する人たちに憧れまくっていたんだ」というカープは、ティーンエイジの時に独学でHTMLを学んだ。彼の野望が「多くの高校生たちとは違っていた」こともあり、カープは15歳で学校を中退している。

「ひょろ長くてシャイな小僧」。16歳のカープを、ジョン・マロニーは思い出す。「彼はたった数時間で、美しくて考えもつかないような機能をもったミニサイトをつくってしまった。ホントに16歳?って感じだったよ」



2010年11月、カープは社員を増やすことを考えた。その当時、Tumblrには14人ほどのスタッフしかいなかった。

ところが、Facebookのマーク・ザッカーバーグはそれに反対した。「YouTubeが16億ドルで買収された時、スタッフは16人だったじゃないか。頭を使うことを忘れちゃいけないよ」と言って。



「ボルノは、かつて全てのトラフィックの10%を占めていたけど、今では約3〜5%だよ」とカープは言う。「規制するつもりもないしね。Tumblrはポルノにうってつけのプラットフォームだと思うし、ポルノを道義上否定する考えも持ってないから」

25歳の早熟な天才の見据える未来は?





出典:WIRED (ワイアード) VOL.4 (GQ JAPAN2012年6月号増刊)
「A view from the top」

2012年9月20日木曜日

都市のマジック。プラス15%の法則


都市は人口が多いほど、「分け前」も多い。

たとえば、ある都市の人口が2倍になると、その平均所得は2倍以上になるという。ボーナス的に「プラス15%」が加算されるのだ。この法則は、人口4万の都市が8万になろうが、その100倍の400万都市が800万になろうが、変わることなく機能する。

一方で、都市が必要とする資源やエネルギーに関しては、これと全く逆の法則が成り立つ。都市の人口が2倍になれば、インフラ設備(電気・水道・道路など)が2倍必要となるわけではない。それよりも「マイナス15%」少なくて済むのだ。



都市の人口が増えるほどに、生産性が増して収入が15%上乗せされ、その一方で出費は15%もカットできる。これが「都市マジック」だ。

さらに、人が集まるほどイノベーション(革新)も加速する。古くはプラトンとソクラテスが都市国家アテネに、ガリレオとミケランジェロはルネサンス期の都市フィレンツェに、そしてスティーブ・ジョブズとウォズニアックはシリコンバレーの大都市圏に暮らしていた。都市におけるイノベーションの加速は、特許出願数の増加となって現れる。



なぜ、都市ばかりが不思議な動きを見せるのか?

人口が増えれば、非効率なことは排除される力が働く。たとえば、高い家賃を払っているのなら、それに応じて価値の高いものを生み出す必要が生じる。その結果、収益性が高まれば、都市の価値が上がり、家賃はもっと高くなる。そうなれば、さらに相当の価値を生み出さなければならなくなる。

こうしたフィードバック・メカニズムが、都市の富、そしてイノベーションを常に「人口増加分プラス15%」に保ち続けるのである。



出典:日経サイエンス 2011年 12月号
「少ない資源から多くを生み出す都市」