2012年9月21日金曜日

「シェアしたいこと」があったんだ。Tumblr


「ぼくは作家じゃない。書けないんだ。

有名ブロガーのように楽しめない。でっかい空白のテキスト・ボックスを前にして、いつも躊躇していた。

だけど、ぼくには『シェアしたいこと』があったんだ」



「Tumblr(タンブラー)」の生みの親「デイヴィッド・カープ(25歳)」



Tumblrがローンチしたのは2007年。「ブログを簡単にする」という文句で売りだされた。その時、デイヴィッド・カープは19歳。

あれから5年、そのアクセス数は今や「WikipediaやTwitterをも凌いでいる」。Tumblrを越えるのはFacebookのみ。オバマ大統領も昨年10月からTumblerを使って選挙キャンペーンを開始している。ちなみに、「フォロー」や「リツイート」などは、Twitterの2年前にTumblrが開発した機能だ。

Microsoftの上級研究員、ダナ・ボイドはこう言う。「TumblrがFacebookを補うような存在になったのは、TumblrにはFacebookのような押し付けがましい『わたしたちは友人じゃないといけない』的なものを必要としなかったからです。Facebookに不満を募らせていた人は大勢いたのです。」



「カッコいい静電気防止用のブレスレットをして、一日中コンピューターを分解する人たちに憧れまくっていたんだ」というカープは、ティーンエイジの時に独学でHTMLを学んだ。彼の野望が「多くの高校生たちとは違っていた」こともあり、カープは15歳で学校を中退している。

「ひょろ長くてシャイな小僧」。16歳のカープを、ジョン・マロニーは思い出す。「彼はたった数時間で、美しくて考えもつかないような機能をもったミニサイトをつくってしまった。ホントに16歳?って感じだったよ」



2010年11月、カープは社員を増やすことを考えた。その当時、Tumblrには14人ほどのスタッフしかいなかった。

ところが、Facebookのマーク・ザッカーバーグはそれに反対した。「YouTubeが16億ドルで買収された時、スタッフは16人だったじゃないか。頭を使うことを忘れちゃいけないよ」と言って。



「ボルノは、かつて全てのトラフィックの10%を占めていたけど、今では約3〜5%だよ」とカープは言う。「規制するつもりもないしね。Tumblrはポルノにうってつけのプラットフォームだと思うし、ポルノを道義上否定する考えも持ってないから」

25歳の早熟な天才の見据える未来は?





出典:WIRED (ワイアード) VOL.4 (GQ JAPAN2012年6月号増刊)
「A view from the top」

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