2012年9月22日土曜日

自らの肺をつぶすアシカ


なぜ、アシカは「潜水病」にかからないのか? 300mも潜水するというのに…。

人間であれば、「減圧症」という潜水病にかかり、時には死んでしまう。それは、水中深くいる時に、その水圧で血液中の「窒素」が圧縮されており、急に浮上すると、その縮んでいた窒素が急速に膨張してしまうためだ。



さっそく、アシカに機器を取り付け、潜ってもらおう。

するとそのアシカ、水深225m付近で、意図的に「肺を潰していた」。それは、血液に取り込まれる「窒素」を遮断するためだという。ちなみに、潜水をする他の哺乳類でも同様に、肺を縮めることが知られているそうだ。

肺を潰したまま、水深300mまで潜水していったアシカ。今度は一転、再浮上。

すると、水深247m付近で、今度はふたたび肺を元に戻していた。



自然界には、アシカよりも深く潜水できる動物はたくさんいる。

たとえば、皇帝ペンギンは水深500m以上、ゾウアザラシは水深1,500m以上だ。

潜るようにできている動物たちは、そもそもの身体のシステムがそうなっているということだ。



出典:AFP
「アシカの潜水病を防ぐメカニズムを解明、アメリカ研究」

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