「インドガン」という鳥は、高度9,000m、すなわち民間航空機とほぼ同じ高さを飛ぶという。
世界最高峰のヒマラヤ山脈を飛び越えるのも、たった一日だ。彼らは高度6,000mくらいなら7〜8時間は飛び続けることができるのである。
こうした大仕事を成し遂げるとき、インドガンは通常の10〜20倍もの酸素を必要とする。並のガンであれば、まず耐えられない。
大きな翼と大きな肺、高密度の毛細血管網と酸素を取り込むしっかりとしたヘモグロビン…。彼らの強みを列挙することはできる。しかし、その仕組みまでは人智で解明できない。
それでも、彼らは飛んでいる。
ヒマラヤの空を悠々と…。
出典:
日経 サイエンス 2012年 01月号
「ヒマラヤ越え インドガンの秘密」
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