「これほど『謎』の哺乳類はいない」
それは「モグラ」。こんなに身近なのに…? 謎?
モグラの交尾や出産は、いまだ一例も世界で観察されたことがない。自然界においても、実験室においてもだ。
「分布」にも謎が多い。なぜか「南半球」にはまったくいない。日本では、「北海道」にまったくいない。北海道より北のロシア、そして南の青森にもモグラはいるのに、なぜかその間の北海道にはいないのだ。
ちなみに、今一番ホットな「尖閣諸島」にもモグラは住んでいる。それを「尖閣モグラ」という。
「モグラにはまった」というモグラ博士、川田伸一郎氏は残念がる。「是非とも現地に行きたいが…、こればかりは難しい」
幸か不幸か、尖閣モグラの謎ばかりは、しばらく解けそうもない。まあ、当のモグラにとっちゃ、知ったことでもない。陽の目を見ようなどとは、小さな鼻の先ほども思っていないだろう。
彼らは暗いところが大好きさ。
謎のままで結構さ。
出典:日経 サイエンス 2012年 01月号
「謎に包まれたモグラ その生き様を探る」
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